メイン2人のうち1人が死ぬところから始まる衝撃のBL作品「あさがおは夜から咲く」について、
- 何巻まで発売されている?
- あらすじ
- 登場人物のプロフィール
- 作品の魅力とネタバレ感想
などを中心にご紹介していきます。
あさがおは夜から咲くのあらすじ
引用元:あさがおは夜から咲く
虚弱体質で内向的な高校生・幽玄(ゆうげん)は、無気力でクラスメイトと関わろうとしないため「ユーレイ」と揶揄われても、どうせ疲れるだけだと諦観し孤立していました。
そんな幽玄に明るく声をかけてくれるクラスのリーダー的存在の秀斗(ひでと)は、いつも笑っていて誰からも好かれる性格で、幽玄は自分と正反対の秀斗に密かに惹かれています。
しかしある日突然、秀斗が落雷によって命を落としてしまったのです。
現実を受け止めきれない幽玄の目の前に幽霊となった秀斗が現れ、未練を晴らし成仏するための手伝いをすることになると同時に、秀斗は幽玄の気持ちに気が付いていて自身も幽玄に好意があることを告白され、両想いであることが発覚します。
秀斗の未練を晴らし成仏させることはできるのか、もう幽霊となってしまった秀斗との恋愛はどうなるのでしょうか・・・。
登場人物のプロフィール
「あさがおは夜から咲く」のメインとなる人物のプロフィールを紹介します。
幽玄のプロフィール
引用元:あさがおは夜から咲く
- 名前:幽玄(ゆうげん)
- 性格:無気力・内向的
- 部活:帰宅部
- 属性:平凡・眼鏡・病弱
- ポジション:受け
虚弱体質で子供の頃から周りと同じようにできないことで諦め癖が付き、無気力に生きています。
秀斗の生前は、秀斗を密かに好いていて、部活でサッカーをする姿を見ていましたが、会話は殆ど無く挨拶を交わす程度の関係でした。
そんな幽玄が秀斗の未練リストを埋めることで成長していく様子は見所です。
秀斗のプロフィール
引用元:あさがおは夜から咲く
- 名前:朝日秀斗(あさひひでと)
- 性格:明るい・友達が多い・クラスのリーダー
- 部活:サッカー部
- 属性:ワンコ・陽キャ
- ポジション:攻め
サッカーをしているため名前をひでとではなく、シュートと呼ばれていて、相手のタイプを問わず誰とでも仲が良く友達が多いです。
生前、偶然幽玄が他人が踏み倒した花を起こしてやるところを見かけ、それから意識するようになったため、幽玄がこっそり部活練習を見ていることにも気が付いていました。
【あさがおは夜から咲く】の魅力とネタバレ感想
ここからは「あさがおは夜から咲く」の魅力とネタバレ感想を紹介します。
死ネタなのに明るく前向きなストーリー
引用元:あさがおは夜から咲く
あらすじの時点で秀斗が死んでいることがわかるため、かなり暗い内容を想像して読むと、全く鬱々とした雰囲気が無いことに驚きます。
秀斗の性格は自分が死んだことを理解しても全く変わらず、明るくてよく笑い、時には幽霊ギャグを言ったりと、仲の良い普通の男子高校生の日常に見えるのです。
2人があまりに自然なので、死ネタは暗くて悲壮感溢れるシリアスなものだというイメージを一掃してくれました。
かといって終始ギャグというわけではなく、しっかりとしたストーリーがあり感動する場面もあるので、かなり珍しいタイプの作品でしょう。
秀斗が幽霊になってから両想いを知る
幽玄のどうして幽玄以外の人間には秀斗が見えないんだろうという問いに、秀斗は「愛ゆえだろうね?だってキミ、俺のこと好きだったろ?」と答えます。
秀斗は生前から幽玄の想いに気が付いていたものの、同性であることから遠慮しているのだろうと、幽玄の気持ちを確かめることができなかったことが心残りのうちの1つだったのです。
そして秀斗もまた幽玄に想いを寄せていたことを告白し、2人は両想いであることを知るのですが、既に秀斗は死んでいるため、触れることも一緒に写真に写ることすらできません。
普通ならメインキャラクターが結ばれたシーンは喜ばしいのですが、この作品では喜びよりも触れることすらできない状況に切なさでいっぱいでした。
秀斗の成仏の手伝いで成長する幽玄の変化
虚弱体質のため激しい運動ができない幽玄は、幼少期からの経験によりいつしか諦め癖がつき無気力に生きていました。
人付き合いは疲れるだけだと、名前すら憶えていないクラスメイトとは関わることもなく孤立していたのですが、秀斗の未練を晴らすために渋々ながらクラスメイトと関わることになります。
嫌な連中ばかりだと思っていたクラスメイト達のことを知り、また、生前はほとんど関わりのなかった秀斗と過ごすことで考えが変わり、無気力だった幽玄が少しずつ前向きになっていくのです。
最初は「いつ死んだって構いやしない」と考える程無気力だった幽玄が成長し、行動的になっていく様子はとても嬉しい気持ちになりました。
泣けるラスト
引用元:あさがおは夜から咲く
苦労の末、幽玄と秀斗は未練リストを全て達成したはずなのに、何故か秀斗は成仏する気配がありません。
そんな秀斗が生前やり残していたことを振り返り、自分本位な生き方をしていたことへの後悔を漏らすと、幽玄はどうにか方法を探し出すから生き返ろうと必死に詰め寄ります。
流石に非現実的で幽玄らしくない提案に困惑する秀斗でしたが、ここで幽玄が最初から今まで秀斗が死んだことを受け入れられず、その未練が秀斗を引き留めている原因であることを理解するのでした。
幽玄は無気力で生の実感が無いまま生きていたため、死ぬということがどういうことか理解できなかったのですが、秀斗の未練リストをこなすうちに少しずつ生と死を実感するのです。
幽霊となった秀斗に出会う以前の幽玄は、秀斗の死もぼんやり寂しく思うだけでしたが、秀斗のことを知って自身も成長した幽玄にとって、秀斗の死は胸を締め付ける程苦しく、幽霊の秀斗とも別れなければならない悲しみは想像を絶します。
しかしそれをも乗り越えようとする様子は涙なしには読めません。
あさがおは夜から咲くは何巻まで発売されている?
引用元:あさがおは夜から咲く
「あさがおは夜から咲く」は2020年6月25日にふゅーじょんぷろだくとから単行本が出版された、作画:あらきゆう先生と原作:チョコドーナツ先生による、高校生の甘酸っぱくて切ないひと夏の恋を描いたBL漫画作品です。
現在は1巻(完結)まで発売されており、本編+描き下ろし「奥深き色の彼」+カバー下のイラストで構成されています。
切なくて泣けるストーリーに定評のあるチョコドーナツ先生の原作に、繊細ながらも力強くて綺麗な線が特徴的なあらきゆう先生の作画という最強タッグの作品です。
あさがおは夜から咲くのネタバレ感想のまとめ
「あさがおは夜から咲く」は死んで幽霊となってしまった攻め×無気力な受けの、ひと夏の恋を描いたBL作品です。
- 1巻で完結
- 死ネタなのに明るく前向きな珍しい作品
- 幽玄の成長が感動的
- 王道から外れた泣けるラスト
冒頭数ページで攻めの死から始まり、生と死という身近な題材でありながらも王道からは外れたラストが感動的で、読み終える頃には泣いているでしょう。
切なくて泣ける話が好きな方には特にオススメで、死ネタが苦手な人でも明るい雰囲気でテンポよく展開されるので、是非読んでみて欲しい作品です。