ーーαなんていらない
ビーボーイWebで連載された嫌いでいさせてについて
- 嫌いでいさせてのあらすじ
- 娘、しずくについて
- しずく編ネタバレ感想
ひじき先生による大ヒット作品について、紹介していきます。
【嫌いでいさせて】本編の内容は?
引用元:嫌いでいさせて
嫌いでいさせては、2019年に発売されたオメガバース設定のBL作品です。
BLアワード2020 BEST次に来るBLで第1位を獲得し、ドラマCD化をするなどその人気は留まることを知りません。
嫌いでいさせてのあらすじ
引用元:嫌いでいさせて
Ωである古賀雫斗(こがなおと)は、娘のしずくをひとりで育てるシングルマザーです。
過去のαに対してのトラウマから番は作らず、一人でしずくを育てていこうと決めていましたが、母に無理矢理参加させられた婚活パーティーで突然、運命の番だと迫ってくるαがいて雫斗は思わず逃げ帰ってしまいます。
その後、学校の用務員としての仕事が決まり意気込んで働く雫斗の前に、あの日迫ってきたαの土屋葉月(つちやはづき)が制服姿で立っていました。
再会してもなお、葉月のアピールが止まらないことに戸惑いを隠せずにいた雫斗ですが、自分の出逢ってきたαとは違う葉月に徐々に惹かれていきます。
けれど、そんなある日葉月を運命の番だというΩの女子生徒が現れたことで、少しずつ近づいていた二人の距離に変化が訪れることになるのです。
娘のしずくってどんな人?
嫌いでいさせての主人公雫斗のひとり娘しずくは、物語の中でもとても重要な役目を担っています。
しずくのプロフィール
引用元:嫌いでいさせて
- 名前:古賀しずく(こがしずく)
- 年齢:5歳→8歳
雫斗の愛娘で、弟湊の良きお姉ちゃんです。
しっかり者で、率先して雫斗の手伝いをしていて勉強も運動も出来るため、クラスメイト達から人気者。
その中でも特に乃亜とダイキと仲良しです。
【嫌いでいさせて】しずく編の内容
引用元:嫌いでいさせて
嫌いでいさせての番外編で、しずくが主人公で物語が始まります。
マガジンビーボーイ2021年7月号内の女子BL内で掲載されました。
そんなしずく編のネタバレと感想を紹介します。
ダイキの変化
引用元:嫌いでいさせて
しずくは友人の乃亜と教室へ向かいながら、後ろからおはようと声を掛けてきた仲が良いもうひとりの友人ダイキも交え、3人でゲームの話で盛り上がっていました。
他のクラスメイト達も続々と登校し、ダイキやしずくにそれぞれ声を掛けていきます。
クラスメイトたちの中でひとりの男子生徒がニヤニヤと笑いながらダイキに大人気だなと声をかけると、ダイキはすぐさましずくたちに別れを告げ、彼らと共に行ってしまうのでした。
そんなダイキの後姿を見ながら、しずくは少し寂しさを感じていたのです。
第二次性血液検査
引用元:嫌いでいさせて
担任教師から渡されたプリントに書かれていたのは、第二次性検査のお知らせで、クラスメイト達はそれぞれαが良いβでもいいと口にしました。
そんな中女子生徒何人かがしずくの元にきて、しずくは運動も勉強もできるから絶対にαだと話しますが、浮かない表情を浮かべたしずくの様子に、ダイキは今日はゲームをする約束だろうと話しかけてきたのです。
約束をした記憶がないしずくですが「うんと返す」と先に声を掛けようとしていた乃亜が私との約束がと言い合っていました。
どちらともそんな約束をした覚えがないと考えていると、突然ダイキの頭に手をのせながらダイキは運動はできても勉強はできないからΩっぽいとからかいだした男子生徒を、しずくは睨みつけ手をどけるよういったのです。
ダイキに声を掛けようとすると、ダイキは再びやはりまた今度遊ぼうと、男子生徒たちと帰っていきました。
しずくの疑問
引用元:嫌いでいさせて
からかわれても軽く受け流すダイキの後姿を見ながら、家に帰ってしずくは雫斗にΩで幸せだったことはなにかと尋ねると、しずくと湊と出会えたことだと答え、湊をお風呂に入れにいきます。
そこでしずくは、仕事をしている葉月の元に向かい、何故皆Ωを嫌うのかαが一番偉いのかと尋ねたのです。
その問いに、葉月はΩは人一倍苦労するからなりたくないと思うのかもしれないといった後、性別で人の本質が決まるわけではないよと言い、その証拠にやさしくて強いΩがここにいるでしょと雫斗を見て言いました。
丁度そのタイミングで、雫斗から呼ばれた葉月は湊の身体を拭いている雫斗に好きだといいイチャイチャし始める姿をしずくは嬉しそうに眺めています。
大丈夫という言葉
引用元:嫌いでいさせて
学校に登校し、しずくはダイキに声を掛けると再び男子生徒がダイキの肩を叩きながら現れ、その男子生徒たちと一緒に教室へ向かいながら大丈夫、また後でと言ったのです。
大丈夫という言葉を辛い時もよく使っていた雫斗を思い出し、大丈夫かなんて聞いていないと怒りをにじませました。
教室でボール遊びをしていた男子生徒がゴミ箱を誰が運ぶかで揉めていた、しずく達とダイキを見つけます。
どちらが運ぶか揉めているうちにゴミ箱がひっくり返り、その片付けをしているとΩかもしれないダイキと再び男子生徒がからかってきますが、ダイキはその呼び方やめろと言うだけで相手にしませんでした。
真面目かよと男子生徒は、ボールをダイキに向かって投げると、しずくはそのボールを投げ返し、男子生徒は投げ返されたボールを何だよと力任せに投げしずくの腕にあたった、その痕は赤くなっていたのです。
謝れと突然食ってかかってきたダイキに男子生徒は再びからかいますが、自分をからかうのはいいがしずくは関係ないだろうと怒ります。
担任が何の騒ぎだとやってきて、ダイキからも謝れと迫られた男子生徒はしずくに謝り、しずくもあてようとしたことを謝罪したのでした。
ダイキの本音
引用元:嫌いでいさせて
後のことは乃亜に任せて、ダイキは保健室へしずくを連れていき、湿布などの場所を探していると、しずくは今のダイキは嫌いだと言い、突然の発言にダイキはなにかしたかと尋ねます。
しずくは大丈夫じゃないのに大丈夫と言わないでといい、最近しずくとも距離を置こうとしていると言うと、あいつはたまに嫌なことをいうからと答えました。
理由にならないと返すしずくに、すこし照れながらダイキはしょげているところを見せたくないと言いますが、しずくのよく分かっていない表情に深い意味はないと慌てます。
そしてダイキにΩになりたくないのかと尋ねると、Ωを馬鹿にする発言が嫌なだけで、自分としずくの母親はΩであんなにかっこいいのに嫌なわけがないといいました。
自分から喧嘩をするのは弱い奴だと母親から言われていたから、我慢していたが本当は悔しかったと本音を言ったダイキに。無理して大丈夫と言わないでとお願いし、もしもダイキがΩでも大丈夫だと言い切ったしずくにどうしてと聞けば、ダイキは私が守るからと当たり前のように言いました。
何言ってんだと慌てるダイキを後ろから見ていた乃亜がやってきて、しずくに触るなと言い合っている中しずくはひとり腕の手当てをしていたのです。
一件落着したはずが、家に帰り明らかに怒っている雫斗と葉月に質問攻めにしずくは戸惑っていました。
【嫌いでいさせて】しずく編の感想
引用元:嫌いでいさせて
本来の主役ではなく、雫斗の娘しずくが主人公という珍しいお話です。
この物語では、葉月が言った性で人の本質が決まるわけではないという点がピックアップされていました。
ダイキもしずくも、同じΩの母から生まれ、Ωであることで辛い思いをたくさんしているのに、まっすぐに生きている母の姿を見て育ったもの同士です。
ふたりともΩ性に対しての答えを自分の中に持ちつつも、すれ違ってしまったという微笑ましいお話となっています。
【嫌いでいさせて】しずく編ネタバレまとめ
引用元:嫌いでいさせて
オメガバース作品では、度々Ωが下位層として差別される描写があり、この作品もまさにΩである雫斗が差別されている世の中です。
しかしそんな中でも、Ωの親から生まれたしずくとダイキは子供ながらにΩは差別される対象と言う社会の認識に疑問を抱けて、大人とはまた違った視点から見ることのできる作品となっています。
- しずく編は本編の主人公雫斗のひとりむすめ
- 第二の性に対しての思いですれ違うダイキとしずくの物語
- 誰よりもイケメンなしずく
オメガバースという世界観で、まだ第二の性の検査すらしていない子供からの視点で描かれる物語を、是非あなたの目で確かめてください。